住宅購入をする前には、少なからず情報収集から始められると思います。
情報収集にはいろいろな手段があります。
現在はさまざまな情報が、さまざまな媒体によって発信されていますが、その中でご自分の条件に合った物件を選別していくことになります。ところが、自分の条件や要望に100%合った物件というのは、殆どありません。
最初の情報収集の段階で、自分の選択肢の幅を狭めてしまうと、その後の判断を誤ってしまう危険性もあります。
また、価格は非常に重要な条件になりますが、物件によってはモデルルーム使用住戸等を値引きして販売するケースもありますので、立地等の条件が合えば、候補に残しておいてもいいと思います。
情報収集の段階で、資料請求をして手元にパンフレット等があるとしても、平面図や写真だけではなかなか実際の建物のイメージは浮かんできません。
現在では殆どの新築分譲マンションの販売には、モデルルーム見学が可能ですので、購入候補に挙がっている物件のモデルルーム見学をしましょう。
モデルルームに行くと、まずアンケートの記入を求められるケースが多いと思います。なるべく事実に忠実に記入して頂いた方が、こちらとしても適切なアドバイスができたり、有益な情報提供も可能です。よく「突然家におしかけられた」「しつこい電話に困っている」という意見もお聞きします。
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コーディネイトやオプション設備にごまかされずに、基本仕様をしっかりチェックしておく |
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天井高や建具等、パンフレットでは解りにくいところをチェック |
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違うタイプを検討している場合は、間取り図を見ながら大体の大きさを把握できるようにする |
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現在所有の家具や家電の配置についても、ざっくり検討してみる |
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不明な点は接客担当にきちんと質問しておく |
「自分はいくらぐらいの物件が買えるのか?」は最初に試算しておく方が良いでしょう。
広告等に支払い例が記載してある場合がありますが、借入額や返済年数、金利等の条件については掲載してあっても、借入する人間の条件について記載されている広告は殆どないと思います。
年収・勤務年数・現在の借入状況等によって、借入可能額は変わってきますので、不動産会社の社員や金融機関に聞いてみるのが近道ですが、あくまで最初の段階の目安として「返済比率」というものを利用するといいと思います。ご自分の年収に対して、ローン返済額が何%占めるかという比率です。
住宅金融公庫では一律20%と定められていますが、民間金融機関では年収によって異なりますので、一般的な数字を記しておきます。
300万円未満 | 20%以内 |
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300万円〜400万円未満 | 25%以内 |
400万円〜600万円未満 | 30%以内 |
600万円以上 | 35%以内 |
金利 | 15年返済 | 20年返済 | 25年返済 | 30年返済 | 35年返済 |
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2.00% | 6435 | 5058 | 4238 | 3696 | 3312 |
2.20% | 6527 | 5154 | 4336 | 3797 | 3416 |
2.40% | 6620 | 5250 | 4435 | 3899 | 3521 |
2.60% | 6715 | 5347 | 4536 | 4003 | 3627 |
3.00% | 6905 | 5545 | 4742 | 4216 | 3848 |
450万円×30%=135万円……年間返済額
135万円÷12 =112,500円…月の返済額
(2)金利3.00%で35年返済の場合
112,500÷3,848×100≒2,920万円…借入可能額
よく「低金利のいまが買い時」という話しを聞かれると思いますが、低金利ということは、単に返済額を低く抑えられるということだけでなく、同じ年収でもたくさん借入ができるということでもあります。上記の例で見ていただいても解るように、金利が1%上昇すると、借入可能額は約470万円低くなります。
また、物件や事業主、販売会社の提携ローン、金融機関によって条件は変更しますので、検討する物件が決まったら、販売センターでローン・シュミレーションをしてもらいましょう。
モデルルームだけでなく、現地を見ることは重要な判断要素となります。
「あそこならよく知っているから」で済ませないで、実際に建物の建つ方角、隣地の建物との関係、朝昼晩の時間帯別の環境、等のチェックもしておきましょう。
少しでも不安な要素があれば、営業担当に質問しておきましょう。契約の前に手付金の振込等が必要になりますが、手付金の保証等についても聞いておいた方が安心だと思います。
契約の前に重要事項の説明を受けますが、事前に書類に目を通させてもらうのも良いと思います。
現在、販売中のほとんどの物件が竣工前から販売していますので、契約〜入居まで時間がかかる場合もありますが、契約時点ではいろいろな可能性について質問しておきましょう。
殆どの事項は重要事項説明書や契約書に記載してありますが、解り難かったら更に説明を求めましょう。
また、入居までの手続き等についても確認しておきましょう。